私も主人も幼い頃、気管支喘息で苦しんだ覚えがあります。
沢山お世話になった、「吸入」。
今日は喘息のコントローラーについてのお話です。
現在、喘息のコントローラー(長期管理薬)の主流は
吸入ステロイド薬(ICS)・長時間作用性β2刺激薬(LABA)配合剤
だと思います。
具体的な商品名を挙げますと
- アドエア®
- シムビコート®
- レルベア®
- フルティフォーム®
となります。
当院はもともと整形外科中心の診療所なので、
喘息の治療は基本的には行っていません。
レルベア®を当院で処方している患者様はおりますが・・・。
先日、当院のスタッフより相談がありました。
「患者さん、うまく吸入使えてなかったみたい。
吸えてるか吸えてないかわかんなくて、
何回もカチッカチッって、してたみたいなんです。」
盲点でした。
ここは僻地です。
一人暮らしもしくは夫婦で暮らしている、
基本的には「高齢者」の集落です。
服薬管理をしてくれる人は誰もいない場合が多いです。
確かに、覚えてしまえばレルベア®の使い方自体はそこまで難しくありません。
残り吸入回数が分かるカウンターの文字の大きさも、
レルベア®は大きくしていて見やすいです。
とても好感が持てます。むしろ私は使いたい。
でも、「無味無臭」であり、
「自力で吸う事」が必要である DPI(ドライパウダー)タイプの吸入は、
高齢者からすると「吸えてるか吸えてないかわかんない」というのが
正直な感想らしいのです。
正しい使い方を教えてもらったとしても、右から左なんだそうです。
逆に昔からある、pMDI(=加圧式定量噴霧吸入=エアゾール)タイプ、
要はシューっているやつのほうが
音もするし、確かに「吸えてる」って感覚があるのかもしれません。
先日風邪を引き、その後、ひどい咳だけが残るという事態に陥りました。
なんか息がめっちゃ吸いづらい、、、
あれ、これって暫く発作出てなかったけど、喘息なんかな。
ってことで、たまたま来た業者の人が
フルティフォーム®を持ってきたので、
私も暫く使ってみることにしました。
最近、リニューアルしたんだそう。
そのままだと硬くてボタンが押せないから、組み立てて使うらしい。
1回2吸入、1日2回らしい。回数は他のと比べると多いかな。
とりあえず苦しいし、使ってみる。
シューッ
「あれ?あんまりむせない。
そういえば、会社の人が、昔のよりも噴射速度を落としてありますって
言ってたなあ。
そんなに不味くない・・・あ、ちょっとエタノールが臭う」
使用感はまずまず。
エタノールが少し気になるが、むしろ高齢者にとっては
「吸えてる」感があって、いいのかもしれない。
こんなのももらった。
セッティングのしかた、使い方とかが動画になってる本。
本気で売り込みにきてる。気合いがすごい。
何故コントローラーをやめないことが大事なのか
アニメまでついてる・・・
1つフルティフォームの残念なのは、
拡大鏡を新しくつけたとはいえ、でもやっぱりカウンターが小さくて
文字が読みくくいことでしょうか。
ただし、カウンターの部分の色で残りのだいたいの量が分かるので、
そんなに悪くないかなあというのが感想です。
導入を検討中です。
僻地医療と服薬コンプライアンス。
まだまだ勉強することが沢山ありそうです。
とりあえず、咳は良くなりました。
※私個人と製薬会社との間に利害関係はありません。