今日もいい天気です。
いつもは見ない若者を見かけるなあと思っていたら、
今週末の祭りの準備のため、リース会社の職員の人たちが働いていたのでした。
テントをたてまくってます。
たまに、熱中症の症状を訴えて診療所に来られるリース会社の職員さんもおられるようです。この天気なので、注意は必要ですね。
さて、今回は熱中症についてつれづれなるままに書こうと思います。
熱中症に、診療ガイドラインが誕生したのは2015年。
日本救急医学会「熱中症に関する委員会」によって作成されました。
熱中症の起こりやすい気象条件、診断基準、重症度分類、
予防と治療、冷却法、合併する臓器障害などについて細かく記載されています。
詳しく見たい方は下のリンクからどうぞ。
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/heatstroke2015.pdf
最近では、「夏季のイベントにおける熱中症対策ガイドライン」なるものも発表されておるようですね。
一読したい方は下のリンクからどうぞ。
http://www.wbgt.env.go.jp/heatillness_gline.php
このガイドラインは、医療従事者向けというよりも、イベント運営者向けに書かれたもののようです。
昨年か、その前だったか・・・とある大きなイベントが我が県で開催されました。そこでは大量の熱中症患者が発生したのですが、報道規制がかかったのか、大々的には報道されませんでした(こんなんでいいのか)。
そのイベントの内容としては、数千円の前売りチケットを買えば、食べ飲み放題!という聞こえはいいものでした。
前売りチケットを購入した方は1万人ぐらいだったと思います。前評判が良かったので、結構早い段階でチケットは完売しました。しかし、イベント主催者側が不慣れだったためかは分かりませんが、お客さんの数と、提供される飲食の量がまったく合わない状況が発生したようです。オープンと同時に会場内に入った人はまあまあ食べる事が出来たけど、ちょっと遅れて入った人は、1時間や2時間並んでやっと肉一切れをゲット、飲み物は何もかも売り切れ・・・。
その上、飲み物や食べ物などの持ち込みは一切禁止、給水所なし、日陰なし、授乳場所としてのテントが少しあるだけ。その日の天候はまさに炎天下。
こんな雑な管理体制で熱中症患者が発生しないわけはありません。実際にイベントに参加した方からは、「救急車が何台も来て、まさに地獄絵図のようだった」との声も。
熱中症は、その重症度によっては死に至る病です。「よくあることだから」と軽視したりせず、個人レベルでの熱中症の予防も勿論そうですが、イベントを企画する側の危機管理体制もきちっとすべきでしょう。
まだまだ残暑が厳しい時期です。皆様気をつけましょうね。