書店に行くと、ベストセラーランキング上位に入っているこの本。
「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」
まだ1歳半とはいえ、私も娘を持つ身なので、読んでみることにしました。
「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」著者
この本の著者は、漫画「毎日かあさん」の筆者である西原理恵子さん
「毎日かあさん」も、子育て世代もしくはもうちょっと上の世代にとって、かなりメジャーな漫画ですよね。
「毎日かあさん」は、主演小泉今日子さんで2011年に映画化もされました。
「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」は、西原さんの壮絶とも言える半生から導き出した、
「女の子が自分の人生を自分で切り開くためのバイブル」
と言っても良いのではないでしょうか。
自分が読んでみて、「なるほどな〜確かにな〜」と思った箇所を抜粋させて頂く形で、今日の記事は進めていこうと思います。
プロローグ
プロローグに、こんな一節があります。
私の田舎はとても貧しくて(中略)、地方のとりたてて何のウリもない町で暮らす女の子がたどる道は、だいたい決まっていた。あの街でイケてる男って言ったらやんちゃ自慢の不良のこと。言い換えれば無職のバカ。カワイイ子ほど、ロクでもない男につかまって、人生決まっちゃうのが早い。離婚率も高くって、シングルマザーになっても、養育費をもらえないどころか、逆に借金だらけ。男に頼るような生き方をしていたら、確実に露頭に迷う(中略)。イライラはすぐに暴力になって、男は女を殴り、最後は子どもにいく。そういう生き方を山ほどみてきた。
結婚したからって、そこがゴールじゃない。相手が病気になることもあれば、リストラされちゃうことだってある。どんなに立派な人だって、壊れてしまうことがある。つぶれない会社、病気にならない夫はこの世に存在しません。そうなってから「やだ。私、何にも悪くないのに」じゃ、通らない。
だから、娘に言っています。
「王子様を待たないで。社長の奥さんになるより、社長になろう」
女磨きって、エステやネイルサロンに通うことじゃないからね。お寿司も指輪も自分で買おう。その方が絶対楽しいよ。
プロローグの言葉が、この本の主題となっています。
我慢は美徳ではない
自分の受け持ち患者さんの中に、こういう人がいます。
「今まで義理の母から、いろんなことをされてきた。自分がやった家事は全部目の前でグチャグチャにされて、わざと自分でやり直し。あそこの嫁は泥棒だって、近所に言いふらされた。米袋をネズミに喰われたのも私のせいにされた。でも、自分が我慢すればいいから。今、義理の母と2人で暮らしてる。認知症がひどくて、毎日泥棒呼ばわりされるけど、仕方ない。」
なんと我慢強い方でしょう。昔の日本においてはまさに「美徳」なのかもしれません。
しかし、この方はどうしてもデパスが手放せません。
「ひたすら『我慢すればいい』っていうのは、次の一手を打つことを、はなっから諦めてしまうこと。」
この方が次の一手を打つ気になれば、デパスも手放せる日が来るのかもしれないと思ったりもしています。
自由ってね、有料なんですよ。
自由ってね、有料なんですよ。そしてもし将来あなたに子どもが産まれたら、責任も有料です。お金がなかったら、子どもは育てられません。自分で働いて、お金を稼ぐっていうのは、そうやって、ひとつひとつ、自由を勝ち取っていくことなんだと思います。
自分も母親から言われていました。
「子どもを産むのは、ちゃんと仕事を持ってからにしなさい。」
今子どもを育てる立場になって、お金がかかる現実を知って、ああなるほどなって納得する日々です。
自分で500万円稼いで、500万円の年収の人を探す
別に社長でなくてもいい。よく理想の結婚相手は年収1000万円とか聞くけど、自分で500万円稼いで、500万の年収の人を探すのが正しいと思う。だって夫婦って戦友で親友でフェアトレードだと思うから。
ダブルインカムのいいところは、どちらかに何かが起こったとしても、生活はなんとか大丈夫だってところです。そして金銭面のことばかりじゃなく、「男に全てを頼る生き方じゃなくて、お互いに助け合って、高め合って生活していきましょう」ってことも、きっと伝えたいことの一つなんだと思います。
さいごに
まだまだこの本の良いところはたくさんありますが、もっと知りたい方は是非実際に読んでみてください。
率直な感想として、西原さんの壮絶な半生に驚いたというのが一番ではありましたが、なるほどな、と共感する部分がたくさんありました。
女の子を育てるママも、DVなどの家庭の問題で悩んでいる人も、一読をお勧めする本です。