研修先の病院の院長先生から勧められた本、
「トップジャーナルから学ぶ総合診療アップデート」
中田和正 著
2017/1第2版出版
筆者である中田先生は自治医科大学出身でおられ、現在西伊豆健育会病院院長でいらっしゃいます。
この本のまえがきの部分に
「私としてはとくに全国津々浦々で孤軍奮闘されている開業医の先生方、また母校自治医科大学の卒業生を始めとする僻地離島で頑張っている先生方に読んで頂きたいと思っております」
と記されております。
私は自治医科大学出身ではありませんが、訳あって僻地で勤務する身です。僻地で勤務してみて思うのは、時々は研修という名目で大病院に行かせていただけたりもするのですが、それでもやはり時間や日数が限られていますので、専門医の直接の指導をいただける機会なんてものは本当に少ないです。
そして孤独に働いていると、自然と情報が入ってくるってことが本当に少なくて、自分から頑張って情報収集しないと、自分の持っている知識がどんどん古くなってくる。
そんな中でこの本の素敵なところは、
「僻地にあっても世界一流の人たちによる最新情報に接することができるのです!ビールやワインを飲みつつこれらの総説をドキドキしながら読みふけるのは至福の時間です」
と本誌の中で語られているように、
「トップジャーナルによるアップデートされた最新情報を、気軽に読み進めることができる」
という点が秀逸だと思います。
本自体の厚さとしては5cmぐらいで結構分厚いのですが、中身がほとんど口語調で書いてあり、コラム的内容も多くあるので、肩肘張らずに読むことができます。
本の構成としては、どの科においても遭遇するであろう感染症に始まり、循環器・呼吸器・消化器のメジャー分野から、整形・膠原病・中毒・災害医学に到るまでかなり幅広い範囲を扱うものとなっています。
3剤使用してもコントロール不良の高血圧に対するマネジメントはどうするのか、BP製剤は結局どう使うのが今のスタンダードとされているのか、などなど、「世界の」今を知ることができます。
まだ買ったばかりなので全て読破は出来ていませんが、これから甘酒でも飲みつつ楽しく読破させて頂こうと思っています。
ハピタス堂書店だと、7%という高還元率で購入することができます。
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僻地で頑張る人たちの役に立ちそうな本、情報など。