ある夜、娘がパジャマのズボンを履きながら、
ブ、ブブ、
ブブブブブブリブリブリブブブブブリブリブリ・・・
今日はおならと乳酸菌についての話です。
おならの原因
昔は、「飲んだ空気がそのままオナラになる」と言われていたそうですが、今ではおならの原因は
「腸内細菌が代謝産物の1つとしてガスを産生すること」
にあります。
臭くないおなら、臭いおなら
臭いおならと、臭くないおならにはちゃんと原因に違いがあります。
臭くないおならは、
「乳酸菌などの善玉菌が炭水化物を代謝するときに出す、水素やメタン」
が主な成分となっていて、
臭いおならは、
「ウェルシュ菌などの悪玉菌が蛋白質を代謝するときに出す、硫化水素」
が主な成分となっているものです。
経験上、焼肉などを食べた次の日のおならって・・・
なんだか臭いますよね。
その原因は、お肉の蛋白質を代謝する悪玉菌にあったようです。
乳酸菌(≒プロバイオティクス)の話
よくCMなどで、
「乳酸菌を摂りましょう」
「発酵食品を摂りましょう」
「プロバイオティクスを摂りましょう」
とありますが、その根拠はどういったところにあるのでしょうか?
プロバイオティクスの効果
科学的に証明されているプロバイオティクスの効果として、
- ロタウイルス下痢症改善作用
- 抗生物質誘導下痢症改善作用
- 乳糖不耐症軽減作用
- 乳児食餌性アレルギー症軽減作用
- 整腸作用
などがあります。
整腸作用
プロバイオティクスによる整腸作用には、下痢や便秘の解消だけでなく、ラクトバチルスなどのいわゆる善玉菌を増やし、クロストリジウムや大腸菌などのいわゆる悪玉菌を減少させる働きがあります。
これによって、悪玉菌が作り出す有害ガスや発がん物質の産生を抑えるとのこと。
おならのニオイ改善にも、ある程度の効果が期待できそうな気がします。
免疫能調整作用
プロバイオティクスの働きとして、マクロファージを活性化させ、消化管関連リンパ組織を介して免疫グロブリンA産生を促進することが認められています。
動物実験ではありますが、インフルエンザウイルスを投与したマウスにラクトバチルスを投与すると、インフルエンザ発症率が低下するということが報告されています。
アレルギーの低減作用
家族にアトピー発症歴のある妊婦の、出産予定日の2週間前から毎日プロバイオティクスを含むカプセル2個(生菌数1×10の10乗)を投与し、出生後も産褥婦と新生児にプロバイオティクスを投与した群とプラセボ(偽薬)群とを比較すると、児が2歳になるまでのアトピー性皮膚炎発症率が、プラセボ群が46%に対し、プロバイオティクス投与群では23%と半減したという研究があります。
花粉症軽減効果
中等度のスギ花粉症状のある40人を対象にした研究で、BB536を入れたヨーグルトと、BB536が入っていないヨーグルトを1日200g、2つの群に分けて14日間継続投与した結果、BB536入りのヨーグルトを摂取した群は全例、花粉症の症状が改善したという報告があります。
自分で花粉症の症状を和らげたい・・・という人は試してみてもいいかもしれません。
まとめ
おならの話、乳酸菌の話でした。
主人は酸味が苦手だからか、ヨーグルトを食べません。ヨーグルトを食べないことと関連があるのかは定かではありませんが、ヨーグルトを食べる私と比較して、10倍ぐらいの頻度で下痢をします。
科学的にこれだけ証明されている効果が色々とあるのだから、勧めてみようと思う今日この頃です。
<参考文献>
- ドクターサロン61 11 2017
- プロバイオティクスとして用いられる乳酸菌の分類と効能
Systematic and Function of Lactic Acid Bacteria as Probiotics
モダンメディア 57巻10号2011 瓣野 義己
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